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池辺 幸正*; 藤高 和信*; 下 道国*; 飯田 孝夫*; 永峯 康一郎*; 木下 睦*
PNC TJ1545 93-005, 36 Pages, 1993/03
大気中の放射性物質の挙動を把握するためには、局地的に発生した成分と同時に、広域で発生した成分を評価する必要がある。この調査研究では、ラドンとトリチウムの広域挙動解明を目的として、次の調査研究を実施した。まず、中部地区のラドンの発生源分布を求め、日本の求め方を提言した。中国の発生源分布は、SUP226/Ra含有量分布から計算によって求めた。この方法の問題点を検討するため、本調査研究では北京と福州において散逸率と土壌の含水率の測定を実施した。検討に基づいて、プルームモデルを用いた計算とラドンの積分濃度から散逸率を推定する別の方法を提言した。次に、ラドンの大気中動態の数値シミュレーション開発の現状について調査を行い、計算値が実測値と一致することを示した。最後に、日本と中国の環境水中のトリチウムの分布と変動について文献調査を行った。また、現在実施中の東アジア地域の環境水中トリチウムの組織的調査を紹介した。
山澤 弘実*; 大浦 泰嗣*; 森口 祐一*; 寺田 宏明; 関山 剛*; 五藤 大輔*; 鶴田 治雄*
no journal, ,
本研究は、メソスケールを対象として、高精度気象場の構築機能と福島第一原子力発電所(1F)事故時の大気中濃度実測データ等により精度検証された国内の大気拡散モデル群によるアンサンブル評価機能から構成される事故時大気中動態評価法のプロトタイプを構築することを全体目標とし、以下の6サブテーマで構成される。(1)(名古屋大学): 国際モデル比較実験、各サブテーマ成果の集約による計算精度向上の検証、アンサンブル評価を用いた防災利用法の提案。(2)(首都大学東京): 大気環境測定局SPM計ろ紙分析による1F起源放射性プルームを網羅するCs-134, 137大気中濃度データセットの整備。(3)(東京大学): 大気中ダスト・土壌試料の測定結果等の測定値に基づく総合的なプルーム動態解析、他の観測データ及びモデル計算結果との整合性検証。(4)(原子力機構): ベイズ統計及びマルチスケール拡散計算による放出源情報推定手法の改良、種々の環境測定データからの1F事故の放出源情報の再推定。(5)(気象研究所): 高度なデータ同化による1F事故時の気象場の再構築とその精度検証。(6)(国立環境研究所): 大気中放射性物質の輸送・変質・沈着サブモデルの検証・改良、大気拡散モデルの高度化。